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2018.09.15 Saturday

怒涛の南廻線

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    台風22号がフィリピン付近で猛威を振るう中、台湾に来ています。

    それも最南の南廻線。暴風雨圏内です。

     

    お目当てはもちろんこの南廻線に残る旧型客車の「普快車」。

    台湾の国鉄に唯一残る冷房のない列車です。

     

     

    台湾国鉄(在来線)の列車種別は「自強号(特急)」、「莒光号(急行)」、「復興号(準急)」、「区間快車(快速)」、「区間車(普通列車)」と主に5種類で、どの列車にも空調サービスがありますが、「普快車」はその下に位置する冷房のない車両で運用される列車。台湾では日本のように運賃+乗車列車の種別ごとの料金という構成ではなくて、列車種別毎に運賃そのものが異なるという制度ですが、この普快車は運賃設定も最安値で、いわゆる庶民のための列車です。

    以前は台湾全土で冷房サービスのない車両が走っていましたが、近年サービス向上が進みほぼ全車両に冷房が完備され、最後に残ったのがこの南廻線の枋寮ー台東間という状況で、「普快車」としては1日わずか1往復のみとなった旧型の客車列車(先頭の機関車が列車をけん引する列車)です。

     

    南国の台湾で冷房がない列車ということは快適な輸送サービスからは程遠い「不快車」であるにもかかわらず、今、この「普快車」に熱い注目が集まっていて、それが観光客が殺到するという状態になっているのです。

     

     

    本日の「普快車」。いつものオレンジ色の機関車ではなくて今日はブルーの車体。

    後ろのブルーの客車とカラーリングがマッチする「ブルートレイン」です。

     

     

    旅のお供はご存じ結解貴幸先生。1970年代から台湾の鉄道に精通し、日本に今の台湾ブームをもたらした第一人者です。

     

     

     

    車内はご覧の通り。

    今日は台風が接近している悪天候なのでずいぶんお客様が少なめだということですが、鉄道マニア風の人は少なくて、ふつうのおじさん、おばさんがほとんどなのが台湾の特徴かもしれません。

    また、車内のあちらこちらで日本語が聞こえてきます。そう、結解先生が雑誌やテレビ番組に出演してこの列車をご紹介したことから、日本人にも大人気の列車になりまして、今日も3両編成の列車の車内には10数名の日本人旅行者が乗車していました。

     

     

    この区間は景色が良いことでも有名で、窓が開く客車の車窓からは絶景が広がります。

    本当ならば南国のコバルトブルーの海が広がるはずですが、今日は台風が接近しているとあってこんな色合い。

     

    最南端の中央隧道を抜けて太平洋側に出ると、こんな感じでした。

     

     

     

     

    怒涛の荒波を間近に見ながら進む、何とも言えない迫力でした。

    窓が開く列車ならではですね。

     

    今日は台東へは行かず太麻里駅で下車。

     

    豪雨の中を走り去る列車の後ろ姿です。

     

    昔、日本各地でもこういう客車の後ろ姿を見ることができましたが、今ではここ、台湾南部の南廻線が最後の場所となりました。

     

    台湾で一番「不快」であるはずの「普快車」は今日も観光客で大賑わいでした。

     

    これが観光ツールになるということなのです。

     

    有名な観光地を回ることが旅行だと思っている観光の素人の方にはご理解いただけないと思いますが、今の時代は町起こしも観光も、地元の人たちには理解できないところで、急に脚光を浴びるものなのであります。

     

     

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