2018.07.22 Sunday

さあ、みんな。カラオケへGO!

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    いすみ鉄道の楽しい列車がカラオケになりました。

     

    JOYSOUND からのご案内 ←ここをクリック。

     

    https://www.joysound.com/web/s/karaoke/contents/video/train

     

    京浜急行、東武、西武、南海、東京メトロに続いて、なんとなんと、「いすみ鉄道」が登場します。

     

     

    いすみ鉄道って、大手私鉄並みに注目されているんですね。

    都会の人から見ると、カラオケでやってみたい路線だということです。

     

    すごいなあ。

     

    もちろん実際に列車に乗務しているいすみ鉄道の自社養成乗務員が監修。
    いすみ鉄道の列車を運転するために意を決して飛び込んできた大の鉄道好き運転士が監修ですから、おもしろいこと間違いなしです。

     

    皆さん、今すぐカラオケへGO!

     

    JOYSOUNDですから、お間違いのないように。

     

    私が社長だった当時に仕込んでおいた企画ですが、これからこの手の楽しい企画が他にも出てきますよ。

    どうぞお楽しみに。

     

    ちなみに1曲歌ったからといって、いすみ鉄道にお金が入るわけではありませんので悪しからず。

    あくまでも、いろいろなところで、広く皆様方にいすみ鉄道の素晴らしさを映像を通じて知っていただくための宣伝でございます。

     

    だいたい、私が退任した後に、経営理念の欠片もない自称マネジメント集団の公務員に、おいしい思いをさせて「経営なんかこんなものか」なんて思われたくありませんから、大盤振る舞いで全面協力したのであります。(撮影料その他はたんまりいただきましたけどね。)

    いすみ鉄道は、鉄道運賃収入と物販でしっかり稼げばよいのですから。

     

    まあ、これは本音の裏話。(そろそろ真実もチラ出ししようかなあ。)

     

    とにかく一度はお楽しみください。

     

     

    2018.07.21 Saturday

    なぜ、今、政府はカジノが必要だというのか。

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      いろいろもめたとニュースで言っておりますが、成立したようですね。

      カジノ法。

       

      とんでもないことになると、野党は大騒ぎ。

      災害復旧という全く別の話を引き合いに出して、「今やることはカジノじゃないだろう。」と大もめにもめたようですが、私は政治的には中立の立場でございますので、あくまでも中立に、私なりに、なぜ、今、政府がカジノだと言っているのか、酒びたりの薄まった脳みそで考えてみました。

      (酒漬けの脳みそで考えた私感ですから、気に食わない方はスルーしてくださいね。)

       

       

      さて、こういう話をするときには、まずはお金の話を理解する知識がありませんと、頭の中でお話が迷い道くねくねしてしまいますから、まずはお金の基礎知識。

       

      麻生財務大臣のこのお話をお聞きください。

       

      高須院長のツイッターから (← ここをクリック)

       

      と、リンクを最後までご覧いただいた前提でお話しします。

      この動画は数年前のものと思われますが(町村さんが生きていますから)、経済の基本原則のお話ですから、情報が古いということはありません。この時も今も、原則は変わりませんからね。

       

      さて、この中で麻生さんが「本当のこと」を話しています。

      まあ、麻生さんが言っていることは全部本当のことではありますが、ちらりと「本音」を言っている。

      それは、何かというと、「国民に借金を返すためには政府はお金を印刷すればよいのだ。」と言うこと。

      これはまさしく日本政府だからこそ許されているオンリーワンの権限。お金の印刷です。

       

      私たちがお金を借りると、その後に働いて稼いだ「収入」の中から返済しなければなりません。だから、将来的な収入を見込めないときにはお金を借りてはいけないのですが、政府の場合は将来的な収入は見込めなくても借金ができて、その借金を返すためには、お金を印刷すればよいだけの話です。

       

      私のような貧乏な人間は、借金があると気になって仕方ありません。

      精神衛生上もよくありませんから、何とか早く返済しようと考えます。

      そういう人が、もし政府をやっていて、お金を印刷できる権限を持っているとしたら、皆さんならどうします。

      できるだけ早くお金を印刷して借金を返しちゃいますよね。

      そうしたらすっきりするし、身が軽くなるからまた借金できるかもしれません。(笑)

       

      では、国がもし貧乏性の小心者で、借金しているのが気持ち悪いからと、せっせとお金を印刷して国民からの借金を返すとどうなるか。

      お金が国中にいっぱいになります。

      みんなの懐にもお金が行きわたって、よくなるでしょう。

      本当かなあ。

      国から返してもらったお金で、皆さん好きなものを買って、旅行にも行かれるし、生活が楽になると思いますか?

       

      実は違うんです。

      国が経済の成長以上にお金を印刷すると、経済の実力以上にお金が増えますから、金余り現象になります。

      「金余り」イコール「モノ不足」ですね。つまりはインフレです。

      相対的に見てモノが少なくてお金がたくさんあるのだから、物価がどんどん上がってしまいます。

      バブルのころは、実はそうでしたね。

       

      では、物価が上がるとどうなるか。

      サラリーマンなら、少し時間的遅れはありますが、やがて給料が上がります。

      だから、ブーブー文句は言うものの、何とか生活をしていくことはできますが、シニア世代のように年金や預金で食べている人たちは、特に預金などは目減りしますから、生活できなくなってしまいます。

      だから、いくら政府だからと言って、お金をどんどん印刷して借金を返してはいけないのです。

       

      自民党の先生方は私のように貧乏人ではありませんから、「できるだけ借金を早く返さなければ。」などと考えていません。

      日銀が目指しているのは、2パーセント程度の緩やかな物価上昇ですね。

      つまり、この程度の速度で物価が上がる=インフレになるぐらいであれば、国民生活にとって、給料も上がるし、シニア世代にとってもそれほど大きな負担にはならないだろうからということで、お金の印刷を控えているわけです。

       

      ところが、昨今は高齢化でお年寄りの福祉や医療、介護にものすごくお金がかかるようになって来ている。

      でも、GDP(国の稼ぎ)は大して伸びていませんから、国の税収も足踏み状態です。

      収入が増えていないのに、高齢化で確実に国の支払いばかり増えていく。そうなると、いろいろなところを切り詰めなければならなくなります。

      切り詰めるのが嫌で、じゃあ、お金を印刷してしのぎましょうというのは、さっきも言ったようにインフレになりますから、そう簡単にできません。

      ではどうするかというと、国の収入を増やさなければならないのです。

       

      国の収入(税収)を増やすためには、正統派なやり方としてはGDP(国の稼ぎ)を増やして、景気が良くなって、税収を増やすこと。

      安易なやり方としては国債を発行して、とりあえず直接政府が使えるお金を増やすこと。

      あるいは、消費税を増税して税収を増やしたり。

      この3つの方法がありますが、世界経済が不透明なこの時期にGDPはそう簡単に増えませんし、これ以上国債を発行するってのもはばかられる。消費税を増税すると、経済のパイそのものが縮んでしまう危険性がある。

      国としては経済のパイを増やして、そのパイが増えた分だけのお金を印刷して使えるお金を多くしなければならないわけで、経済のパイが増えれば、それに見合ったお金の印刷ができますからインフレにもなりません。

       

      じゃあ、どうするのでしょうか?

       

      その答えが観光戦略であり、観光の1つの方法としてカジノを含むIR(統合型リゾート)なのだと私は考えます。

      外国人に来てもらって、日本でお金を使ってもらうのです。

       

      外国のお金を日本に持ってくる方法として、

       

      1:自動車、家電などの日本の製品を買ってもらうこと。

      これはもう限界ですね。生産拠点が海外に移っていますから、日本製と言っても丸々お金が日本に来るというものでもありません。

       

      2:外国からの投資を呼び込む。

      これもさんざんやりましたね。そしてさんざん食い物にされました。西武鉄道の秩父線などの例に見られるように、外国の投資家に日本の企業や国内地域が良いように食い荒らされてしまう。これ以上はちょっと、でしょう。

       

      3:外国のお金を、投資ではなくて、消費という形で日本国内へ呼び込む。

      これが観光産業ですから、今、日本全国的に「インバウンド」と称して、外国人にいらしていただいて、外国人にたくさんお金を消費していただこうというのが、国の戦略になっています。

       

      外国人が日本に観光でやってきて、一人10万円使ったとします。

      年間2000万人がやってくるということですから、直接的に日本で消費するお金だけで2兆円になります。

      その2兆円という大きなお金が外国からの投資ではなくて消費という形で日本に入ってくる。工業製品を生産しなくても、つまり真水で入ってくるのですから、投資なら返済しなければなりませんが、返済不要の消費ですから、経済のパイがそれだけ増えるのです。

      だから観光が国の重要戦略ということは当然理解できますよね。

      その外国人観光客の数が2020年には4000万人目標。つまり今の倍です。そしてそこに関連してカジノで生み出されるお金が2兆円ですからつまり、6兆円もの金額が、国債を発行しなくても入ってくる計算になる。

      そして、そのための法律がIR:統合型リゾート実施法であると私は理解しています。

       

      「そんなものは絵に描いた餅だ。」

      そうかもしれませんが、他の産業や地方の基幹産業などではその「絵」すら描くことができないというのも現実なんです。

      だから、絵が描けるのならやってみるべきなんです。

       

      それともう一つ。

      これはあまり知られていないことですが、日本人の中小企業の社長さんたちの多くが、海外のカジノに出かけていて、そこそこのお金を吸い上げられています。

      例えば韓国の済州島のホテルなどは都内に営業所があって、たくさんの顧客リストを抱えています。

      そういうリストのお客様に、つまりお得意様ですが、定期的に「そろそろ遊びにいらっしゃいませんか?」と営業の電話をしています。

      「ビジネスクラスの飛行機と、現地でのホテル代は弊社でサービスいたします。」

      そういうお誘いの電話を掛けて、おじさんたちが年に数回海外のカジノに出かけています。

      簡単に言うとカモなのですが、もともとお金には不自由していない人たちだし、隅にも置かぬおもてなしをしていただけますから、年に2〜3回は出かけましょうという気にもなりますし、ホテル側としてみたら1回の豪遊で1000万2000万使ってくれるのですから、往復のビジネスクラスの切符とホテルの滞在費など安いものですね。

       

      つまり、私が何を言いたいのかというと、ほとんどの庶民の知らないところで、そういうお金持ちのおじ様方によって日本のお金が外国に流出しているのが現実ですから、そういう皆様方がわざわざ外国に行かなくても、国内でお金が還流できるようになれば、これまた国の経済にとってはプラスになるということなのです。

       

      外国人のお金と日本人のお金が国に入ってくる。

      通常なら国債を買ってもらうという形で入ってくるのですが、観光であれば消費ですから、返さなくてもよいお金が入ってくるわけで、それも、お金がある人のお金が入ってくるのですから、これは、やってみるべきだと私は考えます。

       

      というのが、私なりに考えた、「政府が、今、なぜカジノなのか。」ということでありますが、世論としては許せない部分もあるでしょうね。

       

      これ以上ギャンブル依存症の人が増えると、家庭が崩壊するとか、いろいろのご意見があるのはもっともなことです。

       

      ではなぜそういうご意見が多くて、そうやってギャンブル依存症の人たちがいるのかというと、基本的なお金の知識がない人が日本人には多いからなんです。

       

      上の動画の中で麻生さんが言っているように、この国には勉強ができて、最高学府を出て、一流企業に勤めている人でも、お金の知識がない人が多い。つまりはどういう人かというと、日本人は優秀な人ほどサラリーマンを目指してきていて、皆さんサラリーマンになる。ところがサラリーマンのほとんどは基本的なお金の知識がない。サラリーマンというのは、お金というのは給料日になれば自動的に入ってくると考えている人たちがほとんどで、次の給料日までなんとかそのお金で生きていかなければなりませんから、どうしたって支出を切り詰めてやっていかなければならない。

      サラリーマンのほとんどすべての人は、自分の給料がどうやったら倍になるか、なんてことは考えたことがない。

      商売人なら、どうやったら売り上げが倍になるか、なんてことはいつも考えているけど、サラリーマンの場合はそういう術がない。あるとすれば、一攫千金しかないんです。それがサラリーマンという生き物の習性です。

      そして、そういう習性がある人たちに向かって、「リゾート」「カジノ」「ギャンブル」などというと、まともな神経の持ち主ほど当然アレルギー反応を起こすわけで、とどのつまりは、日本人に必要なのはきちんとしたお金の教育なのであります。

       

      私などは若いころから勉強で勝負できる脳みそは持ち合わせておりませんでしたが、お金には興味がありましたので、「どうしたら自分のお財布の中の1万円札が増えるか。」ということをずっと研究してきました。

      だから、よせばいいのに30歳で自分の会社を持ってみたりして現在に至っているわけですが、自分で会社を持って、自分で稼いで、自分で税金払って、自分でいろいろ損をしてみると、いろいろわかることがあるものです。

       

      そうやってお金の勉強をして得た最大の収穫というのが、「私はギャンブルはやらない。」ということ。

       

      どうしてかというと、自分でビジネスをやっていると、それ自体が危険極まりないギャンブルのようなものですから、パチンコ、競馬、競輪、カジノなどとは無縁になるのであります。

      そういうことも、給与所得者にはご理解いただけないお金のお話なのであります。

       

      さて、そういう読者の皆様方に問います。

       

      ではなぜ国は消費税を上げようとしているのでしょうか?

       

      お解りにならない方は、今度お会いした時に5000円で教えてあげます。

      授業料としては安いものですよね。

       

      ※以上はネット上での私の私感のお話ですから、気に食わなかったらいちいち目くじらを立てないで、単にスルーしてくだされば結構です。

       

      皆様方のお財布の中の1万円札が増えますように、お祈り申し上げます。

       

      2018.07.20 Friday

      住友三角ビル

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        6月12日にいすみ鉄道社長を退任してからサンデー毎日の生活、本日は38日目。

         

        行徳で寄り道して、23:30、ただいま帰宅しました。

         

        本日は新宿の住友三角ビルにお邪魔しました。

         

        東京生まれの東京育ちの私にとって、この辺りは昔の遊び場のようなところで実に懐かしいところなんですが、子供のころは新宿西口というと、なんとなく土埃が舞うような場所でした。

         

        高度経済成長が始まって、高層ビルができ始めたのが私の小学生時代。

        まず最初に36階建ての霞が関ビルができて、日本一高いビルになりました。

        その次に浜松町の貿易センタービルができて40階建てが日本一高いビルになって、その次に、確か小学校5年生ごろに新宿の京王プラザホテルがオープンし47階建てで日本一高いビルになりました。

         

        こうやって次から次に、日本一高いビルが更新されていったのが私の子供時代。

        当然、一番上に登ってみたくなるものですが、浜松町の貿易センタービスに連れて行ってもらったら、40階からほぼ関東一円場見渡せる。眼下をモノレールが発着し、その先には海が見えて羽田空港から発着する飛行機が見える。

        何とかと煙は高いところに上りたがると言いますが、当時は高い建物などありませんでしたから、実に見晴らしがよかったんです。

        ただし、貿易センターも京王プラザも、一番上の階に上がるためには「展望料金」というお金が必要で、これがなかなかいい値段していたんです。

         

        そんな時、京王プラザホテルの次にできたのが住友三角ビル。

        すでに中学生になっていましたが、この住友三角ビルは最上階までタダで上がれると聞いて、友達の根岸君と一緒に出掛けてきました。

        三角のビルで、中は吹き抜けになっていて、当時の日本のビルの中では面白い構造の建物でした。

        今から45年も前の話ですが、その思い出の住友三角ビルに、本日はお邪魔してきたのです。

         

        懐かしの住友三角ビル。

         

        今では他のビルに囲まれて、それほど目立たない存在ですが、当時は山手線の電車からもよく見えました。

         

        こちらは先輩の京王プラザビル。

        昭和40年代にできたビルとしては、どちらもおしゃれなデザインだと思います。

         

        上からの眺め。

         

        ずいぶんたくさんビルが建ちましたね。

         

        でも、懐かしいなあ。

         

        東京生まれの東京育ちというのは、こういう景色が故郷の景色なのです。


        あまりありがたくはないですけど、これが私の現実です。

        だから、自分の故郷なんかうれしくないという田舎の人の気持ちもわかりますね。

         

        自分の故郷の良さって、なかなか自分ではわからないものですから。

         

        涼しい季節になったら、自分の故郷、東京を少し歩いてみようかなあ。

        そんな気分にさせてくれた住友三角ビルでした。

         

         

        2018.07.19 Thursday

        グリーン車の価値

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          私はよくグリーン車を利用します。

           

          その理由は、

          ・鉄道の仕事をさせてもらっているから。

          ・交通機関の人間として、サービスを見るため。

          ・体が成長してふつうの座席ではきつくなってきたから。

          ・日帰り出張での疲れを軽減するため。

          ・静かな車内に身を置きたいから。

          などなど、いろいろありますが、一番大きな理由は、若いころは高嶺の花だったグリーン車が、料金的にはあまり気にならなくなってきたからかもしれません。

          だから、プライベートで乗るときは普通車ですが、仕事で鉄道を利用する場合は、快速電車でもグリーン車に乗るようにしています。

          ホームで電車を待っているときに、「座れるかどうか。」などということに、あまり神経を使う必要もなくなれば、精神的に余裕が出てくるというのも事実です。

           

          私はこのような理由でグリーン車を利用するのですが、そんな私がグリーン車に乗るたびにいつも思うことがあります。

          それは、「グリーン車って何だろう?」ということです。

           

          グリーン車って何なのでしょうか?

          何のために利用者は運賃、特急料金にプラスして高額のグリーン料金を支払うのでしょうか?

          その理由は、「隔離された空間で、座席がゆったりしているから。」です。

          実は、それ以外には何もないんです。

          本当に何もない。

          驚くほど簡素化されたサービスというか、究極のサービスとは何か。もちろん下限の究極ですが、つまり、何もしないんです。

          まるでいすみ鉄道のキャッチコピーのようですね。

           

          つまり、ドリンクサービスも、食事のサービスも、ネットもWiFiも、新聞もアメニティーも何もない。

          無料サービスじゃなくて良いから、お金を払うから何か飲み物がほしい、そう思っても、一部の列車以外には車内販売すらない。

          ただ、普通席に比べると座席がゆったりとしていて、背もたれが倒れる角度がちょっと大きい程度。

          座席だけなんです。

           

          つまり、グリーン車というのはハードだけを提供するサービスで、ソフト面でのサービス、おもてなしという意味での心遣いはゼロ。

          そして、その座席に座らせていただく料金が、運賃、特急料金にさらにプラスして払う数千円のグリーン料金なのです。

           

          では、その座席がどれだけ素晴らしいかというと、大したことはない。

          いまどきニトリだってこのぐらいのソファ売ってるよ、という程度の座席がほとんどで、田舎の方へ行くと都会のお古の車両が走っていますから、グリーン車の座席だって20年以上前のものだったりします。

           

          私は不思議なんですよ。

          おもてなしの何もない上級サービス。

          「いったい誰が乗るのだろう。」

           

          案の定、グリーン車って、いつもたいてい空いています。

          普通車指定席から満席になって行って、グリーン車は最後に満席になります。

          座席がゆったりしていますから、1両あたりの乗車定員が少ないにもかかわらず、最後まで空いている。

          自虐的には、「だからグリーン車なんですよ。いつでも座席が取れますから。」ということなのかもしれませんが、私はなんだか違うなあと思います。

           

           

           

          先日、鹿児島から宮崎まで乗った特急「きりしま」のグリーン車。

          確かに座席はゆったりしているけど、ただそれだけ。

          他には何もありません。

          この時の乗車人員は定員11席に対して4名。

          私は、「ほう、4名も乗っているんだ。」と驚いたほどです。

           

          JR九州でさえこういう状況ですから、他社などは惨憺たるものです。

           

           

          こちらはこの春に網走から旭川まで乗車した特急「大雪」のグリーン車。

          網走を出たときには乗客は私1名。

          北見であと2名乗り込んできて、終点の旭川まで3名でした。

          指定席の方は4割ほど乗っていたと思いますが、グリーン車は3名でした。

           

          ということは、どういうことかというと、人気のない商品なのです。

          九州から北海道まで、グリーン車って人気がない商品。

          どうして人気がないかと言えば、Value for Money ではないから。

          つまり、払ったお金に対する価値がないんです。

           

          でも、旧国鉄系の鉄道会社って、基本的には全国どこも同じDNAが流れているから、全国どこもグリーン車って同じ状況で、つまり、何のホスピタリティーもない。でも、高額なグリーン料金をチャージできるから、会社としてはありがたい存在なんです。

          だって、国鉄のころからのお古の車両を連結しておくだけで、何もサービスしなくたって、余分にお金が入ってくるんだから、商売をやる側にとってみたら、こんなに良いことはありませんよね。

           

          でも、世の中そんなに甘くはありませんから、それが利用者数という数字に表れてくる。

          でもって、車両更新の時期を見計らって、新型車両に置き換えられるとグリーン車はなくなるんです。

          お客様が乗らないから、無くなる。

           

          これも共通のDNA。

          お客様に乗っていただく努力を何もしないで、乗らないのはお客の責任だから、廃止します。

           

          全国共通のこの統一が取れた企業見解は実に見事です。

          見上げた民間会社です。

          そう、我々が見上げるということは、彼らは上から目線で、見下しているんです。利用者を。

          何もしなくたって、お客は乗るだろうと。

          そして、その理由は、DNAだからなんです。

          だから、国鉄時代を知らない若い社員にも脈々と受け継がれていく。

           

          私は、30年経過した今こそこのDNAを断ち切らないと、この国の輸送は、いずれ立ち行かなくなる。

          少なくとも地域をまたいだ鉄道輸送というのは、近い将来ダメになると考えているのです。

          実際に、貨物輸送にそれが露呈しておりますがね。

           

          高級商品というのは、憧れの商品であり、それだけの価値があるものです。

          上質の商品から売れるようにしていくのが商売の極意であり、たとえ売れなかったとしても、客寄せになるような、そういう商品が高級商品なのであって、これが民間会社のDNAなのです。

           

          では、JRの最高級商品って何でしょうか?

          金持ち専用の豪華列車は別として、時刻表に載っている誰でも利用できる列車としての最高商品って、「グランクラス」です。

           

          そのグランクラスでは、アテンダントが乗車して、お飲物もお食事もアメニティーも、各種サービスが取り揃えられています。

          サービスの内容には賛否両論がありますが、まあ、JRとしては努力しているし、よく考えたと思います。

           

          ところが、その後がいけない。

          何がいけないかというと、「グランクラス料金:A」と「グランクラス料金:B」ってのがある。

          Aはアテンダントが乗車してフルサービスをする。Bは何もサービスがない「シートのみ」のサービス。

          そして、その差は区間にもよりますが、Bの方がAよりも2000円ほど安い。

           

          「何もサービスがありませんから2000円安くなっています。」

          って、罪の意識を感じているようですが、これは間違いなんです。

           

          なぜならば、アテンダントが乗車して、お食事をサービスして、お飲物をサービスして、アメニティーをご用意する。

          これは2000円分ですと宣言しちゃっているからなんです。

          つまり、あとは座席の料金ですよってことを自分で言っちゃってるんです。

           

          そうするとお客はどうなるか。

          なんでこんなに小さな弁当が2000円なんだ、ってことになる。

           

          お客様がお支払いするサービス料金というのは、そういうものではないのです。

          トータルに考えて、すべてのサービスが揃って初めてグランクラスであって、それがブランドなのです。

          旧国鉄系の会社の人たちは、皆さん優秀で最高学府を出ているにもかかわらず、全国共通でそういうことがわかっていないから、あるいは中にはわかっている人がいるかもしれないけれど、そういう人が言い出せない、抜擢されない、言いだした途端に外される。たぶん会社の中はそういうことになっているのでしょうけど、それがつまりはDNAなのです。

           

          では、航空会社はどうするか。

           

          自社のファーストやビジネスはブランドと考えていますから、空港に到着したところからおもてなしが始まります。

          カウンターの列に並ばなくてもよい。

          出発前にはゆったりとくつろげるラウンジがある。

          国際線の場合、飛行機に乗ったら機内食が出るのは当たり前ですが、にもかかわらず、ラウンジでは豪華な食事が出て、お酒も出る。

          飛行機に乗るのも並ばなくて済むし、機内はもちろんゆったりした座席。

          新聞、雑誌、お酒、お飲物、機内販売、映画、WiFiなど、退屈させないおもてなしが各種あって、目的地に到着したら預けた荷物が最優先で返却されて、サービスによっては空港の出口に黒塗りの車が待っていて、市内のホテルまで無料で運んでくれる。

           

          こういう一連のトータルサービスが「ブランド」なんです。

           

          でも、航空会社でも、会社側の都合でビジネスクラスやファーストクラスの正式なサービスができないことがあります。

          つまり、座席だけのサービスの場合ですが、そういう時に航空会社はどうしているかというと、その座席をエコノミーに開放するんです。

          つまり一般座席としてお客様にお乗りいただく。

          国内線でもファーストクラスが設定されている路線、東京、札幌、大阪、福岡、沖縄以外の路線に、飛行機の運用変更などでファーストクラスが付いた飛行機が使われることがあります。

          そういう時はどうなるかと言えば、ファーストの座席がその下のクラスJの座席として開放されます。

          つまり、ファーストのサービスができなければ、ファーストではないということで、座席というのはサービスの一部でしかありませんから、その座席だけ良いからとって、ファースト料金を取ることはできないと考えている。これが航空会社です。

           

          これに対して鉄道会社は、「グランクラス、グリーン車は車内清掃が終わりましたので、グランクラス、グリーン車のお客様は最初に車内にお入りください。」なんてことすらやっていない。

          当然出発前のラウンジなんてありませんから、発車時刻の3分5分前までむせ返るような、あるいは寒風吹きすさぶホームで待たせておいて、やっと乗った瞬間に「車内販売はありませんのでご了承ください。」

          お客様は皆同じ。サービスも何もないのも同じ。違うのは切符の料金だけっていうのが鉄道会社のやり方なんですね。

           

          航空会社だったら、シートのみのサービスのグランクラスの編成が運用に入るなら、グランクラスの車両をグリーン車にしますよ。

          そうすれば、そういう半端な列車(つまり区間運転の列車)はグリーン車から先に埋まっていくのではないでしょうか。

          だって、お客様としてはお得感満載ですからね。

           

          お客様は得した気分になる。

          これがお客様から見た Value for Money ということですから。

          お客様に「得しちゃった。」と思わせなければリピーターにはなりませんよね。

           

          車内販売はない。自動販売機も使用停止。途中駅で買う時間もない。

          かと言えば駅でもなんでもないところで「反対列車待ち合わせのために5分停車します。」

          だったら手前の駅でその分停めて、お客様の便宜を図れよ。

          自社で儲からないからやらないんだったら地元の事業者に駅構内を開放して、駅弁でも何でも売らせろよ。

          ふつうだったら、みんなそう思いますが、こういうのがいわゆる優等列車というやつですから、

          「自分たちのやり方が気に食わなければ、お乗りいただかなくて結構ですよ。」

          と言っているようなもの。

          グリーン車どころか、普通座席だって、もう2度と乗りません。

          これが、お客様の結論です。

           

          今の鉄道会社には、航空会社のDNAを注入しなければならないのです。

           

          なぜなら、航空会社と鉄道会社の両方を経験してみると、そういうことがわかるのです。

           

          ああ、グリーン車。

          されど、グリーン車。

           

          私だったら、乗車定員を半分にして、フルフラットの個室感覚にして、お食事もお飲物も配っちゃいますよ。

          売ろうなんて考えなくたって、グリーン料金に含まれていると考えればよいのですから。

          だって、どうせ3〜5人しか乗らないのですからね。

           

          1つだけ確実に言えることは、そのぐらいのことをやらないと、バスに負けるということなのです。

           

          そして、そのバスは、いずれ運転する人がいなくなると言われているのですから、私は鉄道にとって、今は復権の大きなチャンスだと思っているのです。

           

           

           

           

           

           

          2018.07.18 Wednesday

          観光列車の乗車率

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            観光列車を商品化するときにはビジネスプランを作ります。

             

            何両編成で、座席は何席で、一席当たりいくらで販売するか。

            そして、平均乗車率は何パーセントにするか。

             

            こういうビジネスプランを立てますが、その時大事なのは乗車率です。

            乗車率とは1年を通じて平均したら何人乗るかということで、シーズン中は満席でも、シーズンオフになったら半分しか乗らなければ、年間を通した乗車率は60~70パーセントということになりますね。

            こういう計算を皆さんすると思うのですが、その時注意しなければならないことがあります。

            それは、観光列車特有の判断をしなければならないということです。

             

            乗車している距離や時間にもよりますが、観光列車は満席にはしてはいけないということです。

            完全個室なら別ですが、オープンな客席の場合は、例えば1両60席あるとしたら、30席で満席になるようなビジネス展開をしなければなりません。

            なぜなら、満席の混み合った状態では誰もが乗りたくないからです。

             

            ふつうの特急列車など、目的地へ向かうために乗る列車であれば、満席だろうが立ち席だろうが、これは仕方ありません。

            ところが、観光列車というのは乗ることそのものが目的ですから、満席で窮屈では、お客様には基本的には受け入れられないのです。

             

            1人で旅する人であれば隣の座席には誰もいない方が良いし、2人で旅しているのなら、2人掛けの座席を向い合せにして、4人分の座席を2人で使うぐらいが快適でちょうどよいのです。

            3人連れなら4席を3人で使ってもらって、そうすれば稼働率が50パーセントを超えます。

            このぐらいの感じで使って、ちょうどよいのです。

             

            いすみ鉄道の場合、レストラン列車の座席は全部で32席です。2人がけの座席が12組と、車端部のロングシートコーナーはグループ席として8席の合計32席。

            現状、この32席を20席として販売しています。

             

            不思議ですか?

             

            だって、3人連れで申し込みがあったり、1人で申し込まれたり、そういう方がいらっしゃるでしょう。

            高級なお料理をお召しあがる列車が、「お客様、ご相席でお願いします、」と見ず知らずの方と隣り同士になるなんてありえませんよね。車端部のロングシートは、グループ席ですから、個人の客様がアサインされたらちょっとがっかりですよね。

            そういうことを考えて、32席の座席数ではありますが、20席で満席とさせていただいているのです。

             

            ところが、実際に現場を知らないで数字でしか見ていない経営者は、「何やってるんだ。もっと稼働率を上げろ。」という話になります。

            「あなたがお客様でしたら、知らない人と相席は受け入れられますか?」

            そう聞くと、「仕方ないだろう。空席よりはましだ。」と言うのです。

             

            でも、そういう人に限って、食堂で相席にされたり、柱の横の席に案内されたりすると文句を言うものです。

            2人で食堂に入った時に、4人掛けのテーブルに案内されたら落ち着くでしょう。

            この状態で稼働率50パーセントだなんて考えませんよね。

            1人で入った時に、テーブル席ではなくてカウンターに案内されたら、「あっちだって空いてるでしょう?」と言いたくなりますね。

            これが顧客心理です。

            まして、ハレの舞台の待ちに待った観光列車ですから、ゆったりとお食事を楽しみたいでしょうし、楽しんでいただきたいのです。

            だから、20名で打ち止めにしてあって、それでちゃんとペイするようにプランしてあるのです。

             

            なにしろ、観光列車というのは、その沿線には用もないのにいらしていただくことが目的ですから、ゆったりと、のんびりとお楽しみいただかなければ、その沿線のイメージも悪くなってしまうのです。

             

            目的地へ行くために乗る特急電車や新幹線、飛行機だって、できれば空いていた方がありがたい。

            新幹線のグリーン車なら、隣に誰も来なければ良いなあ。

            みんなそう思うでしょうし、そのためにグリーン車に乗るのです。

            これがお客様の心理です。

            ふつうの移動手段でさえそうなのですから、非日常体験の「乗ることそのものが目的」の観光列車はなおさらですね。

             

            だから、ビジネスプランを作るときは、お客様の心理を忘れてはいけないのです。

            2018.07.17 Tuesday

            交通を補完する交通 2

            0

              交通というのは、それぞれみんな補完し合って成り立っています。

               

              自宅から駅までのバス。

              駅から目的地までの電車。

              そして駅から目的の場所までのバスやタクシー。

              みんなが駅前に住んでいて、目的地が全部駅前にあるのなら電車だけで良いけれど、実際にはそうではありません。

               

              域内輸送というエリア内の交通だけではなくて、都市間輸送のような長距離も同じです。

              新幹線だけあれば十分というわけではありません。

              新幹線の駅まで、どうやっていくのか。

              新幹線の駅には、まるで大河に合流するような支流ができるだけ多く集まっていることが必要です。

              飛行場も同じ。

              飛行機に乗るためには皆さん飛行場までどうやって集まってくるか。

              羽田空港などは首都圏各地から高速バスが頻繁に走っていて、そのバスのルートが支流のように羽田空港に集まっています。

               

              交通というのは、このように体系をなしているものですから、どうあるべきかということは、トータルに考えなければ成り立たない総合システムなのです。

               

              路線網だけではなくて、列車そのものも同じです。

              特急列車を走らせるためには、それを補完する各駅停車が必要です。

              特急列車に乗って大きな駅まで行くと、そこで各駅停車に乗り換える人がいます。

              その人の目的地が各駅停車しか停まらないところであれば、長距離は特急で行くけど、最後の数駅は各駅停車が必要です。

              新幹線で行っても、新幹線の駅の近くが目的地でない人たちは、新幹線の駅から各駅停車や快速電車に乗り換えて、数駅先の目的地へ向かいます。

              特急電車や新幹線は稼働率が高く、儲かりますから、ともすれば特急列車や新幹線だけをやっていることが最良の経営だという考えになりやすいですが、特急電車や新幹線が成り立つためには、連絡輸送としての補完機能がなければならないというのが、本来の意味での交通です。

               

              それとは別に、需要に応じた補完というのも必要です。

              例えば飛行機と新幹線と高速バス。

              飛行機は値段が高いけど速い。

              新幹線は値段が高いけど速い。

              高速バスは値段は安いけど時間がかかる。

              それぞれに特徴というのがあって、お客様が選択しています。

              ところが、飛行機と新幹線と高速バスでは事業者が違いますから、それぞれ連携が取れていないし補完し合っていないんです。

               

              その原因は私は鉄道事業者にあると思います。

              飛行機に勝つために、この30年で新幹線はどんどんスピードアップしてきました。

              確か、東海道新幹線の最高時速は210キロで、東京から新大阪までは3時間10分だったはずですが、今はどうでしょうか? 

              品川と新横浜の2駅に余分に停まるようになったにもかかわらず、30分以上も早くなっている。

              これはこれで素晴らしいことではありますが、でも、新幹線って高いですよね。
              東京から大阪まで、本来の移動に対する運賃は8750円。

              でも、そのほかに特急料金が5700円もかかります。

              「高いなあ」と思う人は自由席。それでも自由席特急料金は4870円です。

              そして、始発駅からなら良いけれど、途中駅からじゃ座れない可能性もあります。

               

              「お客さん、何言ってるんですか? 自由席ですから仕方ないでしょう。」

               

              運賃の他に4870円も特急料金を徴収しておきながら、会社の言い分はそういうことでしょう。

               

              4800円あったら、一週間分の昼飯代ですよ。

              安い居酒屋だったら2回行かれます。

              別に、目が回るようなスピードの列車に乗って、急いで行く必要などないけれど、じゃあ、もう少し安い列車はありませんか? と聞こうものなら、「各駅停車で乗り継ぎですね。大阪までなら、熱海、静岡、豊橋、大垣、米原で乗り換えて、朝出たら夜には着きますね。」という答えが返ってくる。

               

              いや、そうじゃなくてさあ、特急料金5000円は払いたくないけど、1500円ぐらいの料金で乗れる急行列車ってないんですか?

              時間はかかってもいいけど、乗り換えなしで、座って行かれて、懐にやさしい列車ですよ。

               

              「お客さん、何言ってるんですか? うちはねえ、新幹線の会社なの。新幹線があれば十分でしょう。」

              その言葉の裏側には、お前のような貧乏人は相手にしないよ。という心が見えている。

              困っている人に手を差し伸べようという姿勢が見えません。

               

              「じゃあしょうがないな。バスにしよう。」

               

              これがお客様の結論です。

              そしてバスを調べてみると、時間はかかるけど5000円も出せば必ず座れる快適シートが待っている。

              確かに電車に比べれば窮屈だけど、新幹線の半額以下で、座席に電源が付いていてWifiが使えれば、まあ、時間がかかるのは許容範囲内です。

               

              「あの〜、寝台車じゃなくて、座席の夜行列車ってないんでしょうか? 急がないんですけど。」

               

              そういう需要にも一切答えてこなかった。

              だから、みんな無くなっちゃった。

              面倒くさいんですよ、一晩中列車を走らせるって。

              だいいち割に合わない。

              新幹線だけやってれば十分でしょう。

              お客さんは新幹線の時間に合わせて旅行計画を立てて、新幹線の時間に合わせて行動してください。

               

              その結果、どうなりました?

              今、首都圏から全国各地へ延びる夜行バスの路線網ってものすごいんですよ。

              バスの台数が何台か数えてみたことないけれど、夜行列車全盛時代の鉄道の座席供給数よりも、もしかしたら多いかもしれません。

              つまり、時間はかかってもよいけれど、安く行きたいという需要は今の時代でも確実にあるわけですが、鉄道会社はそういうところに見向きもしてこなかったのです。

              なぜなら、新幹線だけやっていれば十分に儲かるから。

               

              そして近年はLCCの時代。

              鉄道の切符が、運賃と特急料金で成り立っているところ、LCCはその運賃の部分だけで飛行機に乗せてもらえるシステムで、それでいて特急列車よりも速いのですから、成田や関空まで行かなければならないという多少の不便さは我慢してでも皆さん利用するようになりました。

               

              つまり、どういうことかというと、新幹線というシステムを実は高速バスや飛行機が補完しているのです。

              いろいろな理由で、新幹線を選択しない、できない人たちが高速バスや飛行機に流れているということは、都市間輸送という点において、高速バスや格安航空機が新幹線を補完しているというのが現実になっています。

               

              さてさて、補完機能って、どういうことでしたっけ?

              大河の水に合流する支流と同じ役割をしているのが、補完機能でしたよね。

              でも、新幹線を高速バスや飛行機が補完しているということは、考え方を変えれば、新幹線って、支流の無い大河だと言えるのではないでしょうか。

               

              もちろん、都市間輸送の交通システムとしては、新幹線も飛行機も高速バスもありますから、どんどんパイが膨らんできているでしょうし、それはそれで文化や文明が発達するうえでは喜ばしいことだと思いますが、こと鉄道事業に関して言えば、支流の無い大河など本来はあり得ませんし、商品構成で言えば、売れ筋商品だけを取り揃えていては、売り場というのは成り立たないのですから、私は、ある意味危険な状態だと見ています。

              それはどういうことかというと、事業として儲かるところをやるのは当然として、儲からないところはやらないというのが危険だと思うのです。

               

              鉄道会社というのはイコール旅客鉄道会社ですから、貨物なんか関係ない。

              ましてアボイダブルコストとかで貨物会社から入ってくる線路使用料も微々たるもの。

              そういう貨物列車のために、設備投資などできませんからね。

              本当なら、旅客列車と貨物列車って、お互いに補完しあうものなんですけど、実は相反するものになっていた。

               

              じゃあ、どうすればよいんですか?

              貨物列車が走らなくなったら困るでしょう?

               

              最近そういう議論がありますが、でも、本当にそうなのですかね。

               

              40年前のスト権ストの時に、労働者の皆さんは、「俺たちが輸送をやめたら、この国はマヒする。」と言って、国への見せしめのために鉄道を何日も止めました。

              でも、この国はマヒしませんでした。

              どうしてか?

              40年前の時点ですでに貨物列車をきちんとトラックが補完していたからです。

               

              今回は労働者のストライキではありませんが、結果的に貨物列車が止まることになりました。

              では、国の輸送はどうなるでしょうか?

               

              私がここで言わなくても、いずれ結果は出るでしょう。

               

              そして、もし、貨物列車が止まっても、たいして影響がないようなことになるとすれば、それはそれで恐ろしいことになると思いますよ。

               

              だから、長距離の輸送を行う鉄道事業者は、新幹線だろうが貨物列車だろうが、きちんと補完する機能を自社内に持っておくべきだと、私は考えるのです。

               

              (つづく)

               

              2018.07.16 Monday

              誰も悪くない。

              0

                毎日強烈な暑さですね。

                 

                トロトロに溶けそうです。

                 

                豪雨災害に見舞われた皆様方、本当にお気の毒です。

                心よりお見舞い申し上げます。

                あまりにも広範囲な災害で、鉄道路線もあちらこちらで寸断。

                復旧までひと月以上かかるところも多そうで、関係者の皆様方のご苦労は察するに余りあります。

                 

                今回の災害、被害を受けた地域は知らないところではないので、自分の身に置き換えて考えてみました。

                突然の豪雨。まさかこんなになるなんて、誰も想像すらできませんでした。

                いろいろな考え方があると思います。

                安倍政権が悪いという人もいます。

                いやいや、もともと前の政権時代に事業仕分けで公共事業を全部やめろとあれだけ強硬に行なったのは誰だったのか。

                安倍政権を批判する資格などない、という人も多いでしょう。

                行政がハザードマップを作って、住民に周知させて、そのハザードマップ通りに水害が発生した。

                住んでいる人たちはわかっていたんだろう。

                そういう意見も見られます。

                でも、私だったら、多分、ぎりぎりまで逃げない。

                逃げるという決断は、多分というか、絶対というか、できない。

                 

                テレビで気象庁が「今まで経験したことがない災害が発生する危険性がある。」って言ってたけど、ふつうの人間だったら、まさか自分のところは大丈夫だと思います。

                それがふつうだと思います。

                そして、逃げなかったがために財産を奪われて、命も奪われて、広い範囲の人たちが大変な被害を受けたけど、「逃げなかったのは自己責任だ。」なんて言えません。

                住んでいる人たちは誰も悪くないんですから。

                 

                5日の晩に安倍さんが酒盛りをしていたとか。

                攻撃している側も、実は飲んでいたとか。

                そういう、人のせいにするのはやめましょうよ。

                どっちも悪くないんですから。

                だって、私だって5日の晩は巣鴨で友達と飲んでいたんですから。

                後で振り返れば、いろいろ言えますよ。

                でも、その時は誰もがそんなこと思っていなかったんですから。

                わかっていてやってたわけじゃないんです。

                 

                安倍政権だって、できることは迅速にやっていると思いますよ。

                例えば、避難所に冷房装置を届けている。

                避難所は自宅から見れば貧弱なところですから不満は多いでしょうけれど、なかなか迅速だと思います。

                でも、なんか違うんだなあ。

                やって当然、やってもらって当然。

                そう考えている人が多いから、不満や批判が起きる。

                 

                そしてこの猛暑。

                みんな人のせいにして罵り合っている論調をあざ笑うかのような自然の啓示のような気がします。

                 

                今は人のせいにするのではなくて、助け合う時期なのです。

                だって、誰も悪くないのですから。

                誰も悪いことはしてないけれど、自然というのは時としてこういうことをするのです。

                私たちは試されているような気がしてなりません。

                 

                ついこのあいだ、NHKで東京が大洪水になるという特集をやっていました。

                同じことが東京で起きないという保証はありません。

                すべてのことを教訓として、私たちは前を向いて進むしかありません。

                千葉県だって、いつ、大地震が来るかわからないのですから。

                 

                私たちは、そういう日本に住んでいるのです。

                そして、それぞれが一生懸命やっている限り、誰も悪くはないのですから。

                 

                だから、私は私のできることを、明日も一生懸命やるだけです。

                大したことはできないけれど、一生懸命に生きていくしかないと思います。

                 

                雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも負けず、自分の心にも負けず。

                 

                皆さんも、それぞれの役割をきっちり果たしていきましょう。

                 

                誰も悪くはないのですから。

                 

                (と、今夜はちょっと感傷的に。)

                2018.07.15 Sunday

                交通を補完する交通

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                公共交通というのは補完しあうことで成り立っています。

                 

                例えば、自宅から電車に乗って目的地へ向かうとします。

                駅まで歩ける距離に住んでいる人は良いとして、駅から遠い人にはバスが必要ですね。

                バスに乗って駅へ行くと、ちょうどよいころあいで電車が来て、それに乗って目的地へ向かいます。

                次に問題になるのはその目的地までの距離ですね。つまり乗車時間。

                10分、15分なら気になりませんが、30分も乗るとなると各駅停車ではなくて快速電車や急行電車がほしくなります。

                自分が乗る駅がそういう優等列車が停まる駅なら良いですが、そうでなければ途中で乗り換えてでも優等列車で行こうと思う時間距離がありますし、目的地の駅が各駅停車しか停まらないような駅だったとしても、途中まで速い電車で行こうと思う時間距離もありますね。乗車時間が30〜40分を超えると途中駅を通過する電車がほしくなります。

                そういう時間距離の区間に、各駅停車しか走っていないような路線は、大した距離でもないのに、「ずいぶん遠いところだなあ。」と感じるから不思議です。

                「ああ、各駅しかないんなら、なんだか面倒だなあ。」

                お客は勝手ですから、そんなことを思うかもしれません。

                そして、目的地の駅に到着して、自分が目指す場所が駅前にあればよいですが、駅から離れたところにある場合は、やはりバスかタクシーに乗っていくことになります。

                 

                自宅から最寄り駅までバスに乗る。

                優等列車が走らない区間は各駅停車に乗る。

                目的地の駅に着いたらバスやタクシーに乗りかえる。

                バスやタクシーは鉄道を補完する交通機関ですし、各駅停車は快速電車や急行電車を補完する電車だと考えることができます。

                公共交通機関というのは、こうしてお互いに補完しあってこそ成り立つもので、つまり、交通というのは総合的な政策であって、そういう見地に立たないと機能しないものなのです。

                 

                なぜなら、自宅から最寄り駅までバスがなければ、あるいはあっても便利な運用になっていなければ、今の時代は当然マイカーになってしまいます。マイカーになれば、目的地までそのままマイカーで行けばよいだけの話ですから、電車にも乗らなくなります。

                こういうことが、日本の場合、郊外や田舎から始まってきて、日本の郊外や田舎は、すでにバスや鉄道には誰も乗らなくなって来てしまっているのです。

                 

                観光客にとっても同じですね。

                行った先で公共交通機関が充実してなければ、例えば駅から歩いては行けない距離にある人気のレストランなどは、電車で来る人には行くことができません。タクシーだといくらとられるかわかりませんし、わかったとしても、片道2000円払うとすれば往復で4000円ですから、お昼ご飯を食べに行くという点では現実的ではありません。だったら最初からマイカーかレンタカーで来ればよいわけで、地域交通を総合的に考えていないところへは、いくらで都心から直通電車が走っているとは言っても、「行った先の足」がありませんから、車に乗れない人にとって見たら、よほどの目的でもない限り、そういうところへは行こうと思いませんし、そういうところへ行く電車には乗ろうと思わなくなります。

                 

                そして誰も乗らなくなる。

                じゃあ、廃止にしましょう。

                旧国鉄系の鉄道会社の場合は、こういう発想がお得意ですから、乗らないのはお客が悪い、受け皿ができていない地域が悪い、自分たちのせいではないということで、鉄道を使って目的地へ行くことがどんどん行きづらくなって、行きたくても行けないところになってしまう傾向がありますが、私鉄の場合は、それじゃあ困りますから、電車に接続するように駅前に自社の連絡バスが待っていてくれたり、自社の観光タクシーがあったり、あるいは、極端な場合、駅前に目的地を作っちゃったりすることで、補完機能がなくても電車に乗ってもらえるシステムを作ってきています。

                西武電車の豊島園遊園地や西武球場などがその良い例で、向こうについて駅前が目的地であれば、人々は何の迷いもなく電車を選択してそこへ向かうのです。

                 

                さて、いすみ鉄道のような本線から分岐するローカル支線は、建設当初の本来の目的というのは本線を補完する路線であります。つまりは本流へ向かうための支流ということで、内陸の奥地からの物資や人を本線まで運んできて、そこで本線の列車に乗り換えて都会へ向かうための路線でありますから、自動車交通が発達し、本線の駅まで直接バスや車で来られるようになれば建設当初の役割としては終了しているのでありますが、「当初の役割は終了しているから不要です。」という話をしだすと、では、農村や漁村といった沿線地域はどうなのでしょうか? 「もう役割は終了しているのではないでしょうか?」というお話になってしまうのが今の日本の現状ですから、私は、時代が変われば建設当初の役割は終了したかもしれないけれど、時代に合わせて役割を変えていくことで、必要とされる存在になることが可能だろうと考えて、新しいローカル線の使い方というのを次々に提案させていただいてきたのでありますが、おかげさまで、今ではいすみ鉄道というところは、季節を問わず観光客が訪れる場所になりました。

                 

                では、私がいすみ鉄道をどのように考えてきたかというと、いすみ鉄道はもともと本線を補完するための鉄道ですから、そのいすみ鉄道を補完するようなバスなどの公共交通機関は基本的にはありません。

                ふつうならローカル線を維持する自治体というのは、駅に列車が到着すると自治体が運営するマイクロバスが駅前に停まっていて、列車を降りた接続のお客さんを乗せたそのバスが集落を一回りして駅に戻ってくると、しばらくして列車がやってきて接続していくというような巡回バスをやっているものなんですが、「ローカル線を維持する」と言ってはいても、そういう基本的な知識や発想すらないところで、それにもまして自治体が線路に並行して平気でバスを走らせているような所でしたから、私は、いちいちそういうことを説明しても無駄だと判断して、駅から移動する必要がないように、駅そのものを観光地にしました。おいしい食べ物屋さんに行くにも、駅から足がありませんから、駅弁を作ってもらって駅構内や列車の中で食べてもらうようにしましたし、だったら列車そのものをレストランにしましょうということで、地域のおいしい食材を車内でお召し上がりいただける「レストラン列車」というものを走らせたわけで、そうすることで「補完」のないいすみ鉄道でも、きちんとお客様にご乗車いただけるシステムというものを作ったわけですが、その結果として、いすみ鉄道そのものが、地域を補完する存在になったのではないかと思うのであります。

                 

                さて、その「補完」というのはどういうことかというと、これはつまり「受け皿になる」ということなのでありまして、だとすれば、こと観光という点について言えば、受け皿があれば「取りこぼしがない」ということでありますから、私はいろいろなところに補完しあうようなシステムが作れれば、地域全体が取りこぼしなく利益を得ることができると考えておりまして、つまり、これが、「いすみ鉄道目当てに観光客がやってくる。」ということで、観光客が来れば、特産品が売れるし、お金が地域に落ちるようになる。お金が落ちるようになれば経済が生まれるし雇用が生まれる。まるでシャンパンタワーのように、頂点に注ぎ込まれた経済(お金)という美酒が、隅々にまでいきわたるようなことになるだろう。そうすれば、ローカル線が経済を生むことになって、そこで生まれた経済が、長年そのローカル線を守り育ててきた地域に、今、そのローカル線が利益をもたらすことができるという、総合的に考えて補完しあう交通の使い方になるのではないか。

                私は長年そういうことを提唱し、実践してきたのであります。

                 

                 

                2013年6月のエコノミスト。

                 

                 

                2013年1月の「財界」

                 

                今から5年ほど前から、こういう経済雑誌がいすみ鉄道を取り上げてくれるようになりました。

                それまでは旅行雑誌や観光のテーマでいすみ鉄道を取り上げてもらうことがほとんどでしたが、経済新聞をはじめ、観光以外のところでいすみ鉄道を取り上げていただく記事が増えてきたのがこのころからです。

                「うちは黒字なんか出していないんですよ。赤字ローカル線の社長のことなんて記事になるんですか?」

                私は笑いながら取材を受けましたが、つまりはこういうことだったのです。

                 

                 

                ということで、さて、これからローカル線をどうするか。

                これは、いすみ鉄道の問題ではなくて、実は、この日本という国の問題なのでありますから、そういう観点で物事を考えていかなければならないということなのであります。

                 

                (つづく)

                 

                2018.07.14 Saturday

                お盆でございます。

                0

                  このあいだ午前9時半過ぎに都内を歩いていたら、駅のみどりの窓口に列ができていました。

                  指定席の発売待ちの列です。

                  いまどき、みどりの窓口に行列ができるなんて、と思ったら、8月のお盆の帰省の1か月前の発売開始日だということに気づきました。

                   

                  ということは、東京出身の我が家は今がお盆なのです。

                  家に帰るとカミさんが、なすだのきゅうりだのホウズキだの、いろいろ買ってきていて、飾っていました。

                  今は、本物じゃなくて、セットになった作り物が売ってるんですね。

                   

                  ということで、本日はお墓参りに行きました。

                  うちは夫婦ともに東京出身ですから、お盆といえば7月なのですが、佐倉のお墓は8月がお盆のところが多いのでしょうか。

                  お花が上がっているのはところどころでした。

                   

                   

                  前にもお話したことがあると思いますが、私はお墓を衝動買いしました。

                  かなり前のことですが、おじいちゃんが「お墓を見に行きたい。」と申しますので、「では行きましょうか。」と新規分譲中の霊園に出かけました。おじいちゃんはカミさんの父親で長男ではありません。私の父も長男ではありませんから、いずれにしても「墓を何とかしなければならない。」という立場ではあったのですが、おじいちゃんはともかく、我が家には今すぐ必要だというものでもありませんから、カミさんは乗り気ではありませんでした。

                  ところが、霊園について分譲している場所を見て、私は「ここだ! ここしかない!」と思ったのです。

                   

                  それが、C区5列7番と、その隣のC区5列8番。

                  佐倉のお墓でC-5-7とC-5-8ですから、絶対に「買い」でしょう。

                   

                  「おじいちゃん、ここにしましょう。今日、決めましょう。」

                  そう言って、その場でお墓の契約をしてしまいました。

                  そして、2区画分のお金も私が払っちゃいました。

                  カミさんは「そんな無駄なもの」とブーブー言ってましたが、おじいちゃんが喜んだのですから良いではありませんか。

                   

                  本日は、そのおじいちゃん、おばあちゃんが眠るお墓にお参りをしてきたということです。

                   

                  それにしても今日も暑い一日でしたね。

                   

                   

                   

                   

                  上総中野の渡辺新悟さんが撮影した今日のいすみ鉄道です。

                  新悟さん、いつもありがとうございます。

                   

                  キハもそうですが、皆さんもオーバーヒートしないようにご注意ください。

                   

                  明日は午後からいすみ鉄道に向かいます。

                  2018.07.13 Friday

                  サンデー毎日 31日目の夜は更けて。

                  0

                    6月12日にいすみ鉄道の代表取締役社長の職を退任しまして丸1ヶ月が経過いたしました。

                     

                    本日はサンデー毎日31日目でございます。

                     

                    友人のお誘いで渋谷まで足を伸ばしました。

                     

                     

                    大都会の真ん中にトンネルと踏切があるローカル感は、実に新鮮です。(笑)

                     

                     

                     

                     

                    今日はこちらで広田尚敬先生を囲んでの懇談会。

                    実に楽しいお時間を過ごすことができました。

                    先生、皆さま、ありがとうございました。

                     

                    19時から始まりましたが、カントリーライフの身にはシンデレラの馬車の時間が迫っておりまして、宴の半ばで失礼させていただいて、23:40、ただいま帰宅いたしました。

                    神泉から2時間20分。遠いなあ。

                     

                    明日から3連休、猛暑のようですが、皆様どうぞお体をご自愛ください。

                     

                    おやすみなさい。